トヨタ得意のハイブリッドは複合素材にも!マリン事業でヤンマーと業務提携


こんにちは、ゆたか(@goyutaka)です。

3月初旬に開催されたインターナショナルボートショー2016で、トヨタ自動車とヤンマー株式会社がマリン事業の業務提携に向けて基本合意したと記者発表会がありました。


自動車の分野ではエンジンとモーターのハイブリッド車を手がけているトヨタですが、マリンでは素材をハイブリッドしてしまいました。
体験してみましたが、非常に剛性感に優れた素材に仕上がっておりましたよ。

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ヤンマーとの業務提携

トヨタ自動車もマリン事業を現在行っておりますが、特徴としてアルミ製の船体(ハル)と自動車用エンジンを採用したプレジャーボートになります。

ヤンマーはディーゼルエンジンを柱とした総合産業機器メーカーとして、船舶用のエンジンをはじめ、FRP製船体(ハル)のフィッシングボートを製造しております。

トヨタは新しい複合素材の開発を進めてきたが、そこでヤンマーの高度なFRP技術に着目し共同開発を進め、業務提携に向けて基本合意をしたのです。


この新しい複合素材「トヨタハイブリッドハル」を採用した試験艇「TOYOTA-28 CONCEPT」を完成させ、この試験艇の商品化も並行して進めており、ヤンマーへ「ハイブリッドハル」に加えて船艇の製造も委託する予定。

トヨタハイブリッドハル

複合素材というと、異種の材料を混ぜ混ぜするイメージが私にはあるのですが、このハイブリッドハルはそれぞれの材料を最適な場所に配置し一体化した素材になります。


下の写真が断面イメージですが、ハルのベースはヤンマーさんのお得意なFRPとなっております。
ハルを支える骨組にアルミ材を配置し、その骨組の間にはカーボン繊維。
この3つの素材によって、高剛性と軽量化を実現しております。


実際に乗り比べをさせて頂きました。
今までのトヨタのプレジャーボートに採用されているアルミ、一般的なFRP、そして今回新開発のトヨタハイブリッドハル。


乗ったら一発でその感触の違いがわかるのですが、アルミは硬いがペコペコ感があります。
FRPはフワフワしていて、大丈夫かな?という感覚。
最後にトヨタハイブリッドハルは、アルミとFRPの感覚とは全然違う硬さ、剛性感でビクともしない印象でした。

この複合素材はFRPハルとの比較で約7倍の剛性があり、アルミよりも重量が10%低減するすごいヤツでした。

今までトヨタのプレジャーボートが採用していたアルミハルでは実現できなかった船底のデザインが実現できるようになり、この自由度の高いデザインで走行安定性の向上が可能になります。

TOYOTA-28 CONCEPT

トヨタハイブリッドハルを採用した試験艇のTOYOTA-28 CONCEPTがデザインも非常にカッコイイです。
キャビンのウィンドウの曲線が素敵。


インテリアも高級感あふれるホワイトが貴重になっておりました。
操縦席の前にもくつろげるスペースがあり、クルージングしながらの会話も弾みそうですね。


もちろんテーブルが配置された席も運転席後方にありますので、食事を楽しんだりと洋上でのリラックスタイムを体験できそうです。


さて、次はメカ的な部分ですが船内機船ですのでエンジンが船体後方のスターンというエリアの床下に格納されております。
もちろんエンジンは自動車用エンジンのD-4D。


このD-4Dエンジンはトヨタの誇るオフロード車、ランドクルーザーに搭載されているエンジンをマリン向けに仕様変更をしているものです。


ランドクルーザーと同じエンジンが、実際に海のクルーザーで走るってなんだかワクワクするのは私だけ?笑

さいごに

自動車の分野では新しい機能や設備が目立ちますが、マリン製品もいろいろな新しいものが登場しているのですね。


トヨタが目指す「Fun to Marine」。
車の「Fun to Drive」のみならず、こちらもワクワクする世界がありますね。


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